
このような疑問にお答えします。
本記事の内容
- ☆日本政策金融公庫で初めて借り入れるまでの話
- ☆公庫の融資で気をつけたい点
- ☆築古の不動産賃貸業には厳しくなっている
▼本記事の信頼性

Twitter:@iwasadaiki
【筆者の経歴】
- 不動産賃貸業歴4年
本ブログ記事では上記の経歴を持つ僕が自身の体験談を紹介します。
▼本記事を読んだ先には…
- 公庫での初めての借り入れのイメージが付く
- 健全な融資の活用で事業規模を拡大できる
購入物件と公庫融資

写真はイメージです。
- 埼玉県内の築34年戸建
- 駐車場あり
- 土地面積約100平米、建物面積約80平米
- 境界未確定(境界標はないが塀は隣接者と自分の双方にある)
- 物件価格320万円
という物件です。この物件に対する融資の希望条件は下記です。
- 融資額260万円
- 返済期間7年間
- 金利2%
- 担保なし
上記の条件で申込を入れました。
融資実行までの流れ
- 申込
- 面談
- 融資承認
- 契約
- 融資実行
申込書類の提出から融資の実行までは約1ヶ月でした。金融機関の口座振替の設定が早く済んだのでサクサク進みましたね。
詳しくは後述しますが、GMOあおぞらネット銀行のオンラインでの振替申請のスピード感が素晴らしいです。
相談&申込書類提出

公庫の融資の中で、適用される融資がどれになるのかわからなかったため、今回は支店にお邪魔して受付の方に相談してみました。
ただし、事前に相談したからといってなにか融資審査にプラスになるような印象はなかったので次回は郵送で提出します。
念の為、融資の申し込みに必要そうな書類をかき集めて作成して持っていきました。
- 物件の資料(申込時点で手に入るもの)
- 創業計画書
- 収益シミュレーション
- 確定申告書1期分
- 預金口座の通帳
- 本人確認資料(運転免許証)
創業計画書はもともと作っていた事業計画書を、日本政策金融公庫のフォーマットに合わせて作りました。(こちらから取得できます。)
収益シミュレーションについては、玉川大先生の著書『Excelでできる 不動産投資「収益計算」のすべて』の付録のExcelで作ったものを提出。
公庫にはいくつかの種類の融資があり、今回の申込では選択肢がありそうな感じでしたが、最終的に条件が良さそうなもので進めてくれるということでした。
「あとは確定申告書のコピーだけいただければ申し込みを承ることができますが、このまま申し込みされますか?」ということだったのでコピーだけ提出してそのまま申込へ。
「おそらく電話で面談のご連絡をいたします。」とのことだったので待ちました。
面談

面談の日程は申し込みから約10日後。もっと早く予定できたのですが、僕の方で必要な書類が集められなかったので、10日後に依頼しました。
面談は、あまり堅苦しくはなく、担当の方とは率直なやり取りをさせていただきました。
融資の面談では「この人に貸して大丈夫か?」という点も見られていると思いますが、それ以外に強く感じたのが「どの切り口なら貸せるか?」という点でした。
融資を通すためには稟議を書いたり、上司を説得する必要があったりするわけですが、僕の担当者は「貸したいからどうにかして貸せる要素や審査の説得材料がほしい」といった印象でした。
面談前に届いた書類がこちら。

- 確定申告2期分
- 預金通帳(最近1ヶ月以上)
- 購入予定物件の類似の賃料相場および入居データ、リノベーションによる耐用年数の評価資料
- 借入金の明細(ある場合)
- 不動産の賃貸借契約書(法人)
- 運転免許証
面談では、上記の書類以外にプラスになりそうな材料を提出しました。
- 生命保険契約
- 物件関連の追加書類(耐用年数の評価に繋がる書類など)
実は面談が終わった直後の印象では「やっぱりきついか…。今厳しいと聞くし、9割は無理そうやな。」でした。
というのが面談中に担当者の方が
「S銀行の件とかあって金融庁からの縛りが厳しくなってるんですよね…。」
とか
「今は耐用年数超えに融資が出せないから修繕して物件を正常に使える年数が伸ばせるという証拠がほしい。」
とか
「別の事業もやってるんですよね?何か他の切り口から貸せないか考えてます。」
といかにもな感じで、築古戸建不動産賃貸への融資はかなり厳しそうな印象を醸し出されまして、こちらも面談終了後に切り替えて別の物件に挑戦するモードに入りました笑
融資条件
電話連絡があり、審査には無事に通りまして、融資の条件としては以下でした。
- 頭金2割(購入価格320万円で頭金60万円)
- 金利1.6%
- 返済期間6年
- 無担保
- 売買契約書の提出
ちなみに申請した内容は下記です。
- 融資額260万円
- 返済期間7年間
- 金利2%
- 担保なし
金利は下がりましたが、返済期間は1年間短くなりました。
公庫の条件の中でめちゃくちゃ良いというわけではありませんが、想定よりは良かったです。
無担保だし、次の物件購入に繋げやすい承認をいただけたかなと。
契約手続き

融資の実行前に契約に必要な書類を用意して郵送で送ります。今回必要な書類は下記でした。
- 借用証書
- 印鑑証明書
- 送金先の預金通帳
- 収入印紙
- 預金口座振替利用届
- お客さまの情報の利用に関する同意書
- 融資条件欄記載された書類(売買契約書の写し)
融資金の振込先口座と毎月返済用の銀行口座として、GMOあおぞらネット銀行を使いました。口座振替の設定手続きのスピードが非常に早く、便利でおすすめです。
GMO青空ネット銀行の口座設定の方法はカンタン。
- 口座振替用紙を記入&押印
- コンビニでスキャンしてPDFにします。
- PDFをメールで送る
- GMOあおぞらネット銀行の確認印のついたPDFをダウンロード
- 日本政策金融公庫へ提出
メールで送ってから返ってくるまでの期間が、なんとたったの2日間。ものすごいスピードです。
唯一の難点は、支店がないことですね。
融資が承認された理由を考察
築古戸建への融資が厳しいと言われる中、審査に通った理由は下記かなと思います。
- 初めての公庫利用
- 融資希望額が比較的少額
- 諸費用含め全額キャッシュで買える預金残高
- 6年返済でも余裕のあるキャッシュフロー
- 耐用年数超えをカバーする資料の提出
- 個人ですでに不動産賃貸業の実績がある
- 面談で担当者が審査を通しやすい書類の作成
担当者も様々な観点から融資を検討するわけですが、マイナス要素を消せる根拠と、日頃からプラスになる要素を積みあげて置くのが大切と思いました。
余談
①:公庫の融資面談では「不動産投資」と言ってはいけない理由
日本政策金融公庫は「国民生活事業」や「中小企業事業」といった"事業"に融資をしているからです。
投資にお金を貸し出しているわけではないんです。不動産賃貸業と不動産投資はやっていることは、不動産の賃貸でほぼ同じですが、捉え方次第で結果にも違いが出ます。
僕が思うに不動産事業を不動産"投資"だと思っている方は失敗しやすいです。なぜなら「ラクしたい」という思いが強いので本来できる努力をしないことが多いから。
正直、不動産は経営であり事業です。立地などの変えられない要素はあるものの、客付けの方法を工夫したり修繕や管理を自分で行うことでコストが削減できたり、努力次第で利益率は上がります。
②:公庫の今後の融資注力先
公庫が注力している分野や積極的に融資承認を出している分野を見定めていく必要がありそうです。
今公庫が融資したいもの
- 新築戸建
- 新築アパート
積極的な融資を終えたもの
- 築古戸建
- 空き家対策
③:面談時に気をつけること
僕も会社員としてですが、お金を貸す側にいた経験がありますので、融資面談で気をつけたい点を書き残しておきます。
細かい話ですが、お金を貸す側としては滞納はされたくないわけです。面倒な手間を掛けずにきっちりと返してほしい。
支払いを延滞するのは総じて"だらしない人"に多いです。だらしなさは、見た目や提出する書類、話し方などからにじみ出ています。
- 髪や毛がボサボサのまま
- 歯が汚い
- 服がしわしわ
- バッグの中がごちゃごちゃ
- 靴が汚い
- 提出する資料が整理整頓されてなくぐちゃぐちゃ
- 免許証番号の下1桁が0でない
これらがだらしない人の特徴です。なので、この点は完全に排除してから臨みましょう。
服装はスーツじゃなくて大丈夫です。僕は清潔感あるオフィスカジュアルでいきました。
融資を利用して事業を拡大しよう

現金決済で戸建を買い進めていくのも素晴らしいと思いますが、スピード感で言えば融資を利用したほうが一段と早くなるはず。
また、2023年現在ボロ戸建ての価格は高騰しており、割高になっています。「こんな物件がこの値段かよ。」とがっかりするものも多いです。
状態の良い500万円以上の物件に指値を入れて固定金利の融資を利用して購入したほうが方が賢明と言えるでしょう。
ぜひ日本政策金融公庫を利用して安全な堅実な不動産賃貸業を確立していきましょう。