このような悩みや疑問を解決します。
本記事の内容
- ☆合同会社を設立した理由|株式会社と比較
- ☆会社設立で利用したサービスや商品一覧
- ☆よくある質問
▼本記事の信頼性
【筆者の経歴】
- 7年間個人事業でその後法人設立
- 2023年2月に合同会社を設立
本ブログ記事では、最近合同会社を設立した僕が合同会社のお話をします。
▼本記事を読んだ先には…
- 合同会社の良さと悪さがわかる
- 自分にとって個人事業、合同会社、株式会社のどれが良いかわかる
- 会社設立に必要な商品やサービスがわかる
個人事業から法人成りしようと考えている方はまさに同じ状況かと思いますが、本記事をお読みいただき、ぜひベストな形態で事業を進めていきましょう。
1人で合同会社を作った理由と作ってみた感想
既存の事業を整理するのと、新しい事業を拡大する上で、会社が必要になったため合同会社を作りました。
25歳から7年間ほど個人事業でしたが、法人と比較すると個人事業はコンパクトで手続きも簡素です。
なので、できればそのまま個人で行きたかったのですが、事業を拡大する上でやむを得ず設立したというのが本音です。
個人での延長線なので、基本的には僕ひとりでの運営です。外注はあれど雇用の予定はありません。
作ってみた感想は、ついに自分の会社ができた!という嬉しさが半分、手続きが増えてめんどくさいという憂鬱さが半分です。
法人がないとやりたいビジネスがやや難しくなるという方が作ると良いかと。カッコつけるためとか節税を目的に会社を作るのはやめたほうがいいです。
合同会社でも最低で法人住民税を毎年7万円は払うことになるので。
売上なしの形だけの会社を作ったところで税務調査に入られるでしょう。法人は個人に比べるとよく入られてます。
株式会社と合同会社の違い
まずは株式会社と合同会社の違いです。かなり細かい部分までまとめましたので、ご自分はどっちが必要なのかを検討してみると良いです。
株式会社 | 合同会社 | 備考 | ||
定款の作成 | 必要 | 必要 | ||
公証役場による定款認証 | 必要 手数料が5万円 |
不要 | ||
登録免許税 | 15万円 | 6万円 | ||
役員の任期 | 原則2年 非公開会社は10年 |
任期なし | 任期があると、同じ人が再任(重任)する場合でも登記が必要で、その都度登記費用がかかる。 | |
代表の呼び方 | 代表取締役、CEO | 代表社員、CEO | ||
決算公告義務 | あり | なし | ||
所有権と経営権 | 所有権:株主 経営権:経営者 |
所有権:経営者 経営権:経営者 |
||
最高意思決定機関 | 株主 | 経営者 | ||
出資者の責任範囲 | 有限 | 有限 | ||
社会保険加入義務 | あり | あり | ||
税金 | 赤字でも最低7万円 | 赤字でも最低7万円 | ||
最低出資額 | 1円 | 1円 | ||
出資者の利益配分 | 株式の割合に応じて配分 | 出資割合に関わらず社員の合意で自由に配分 | ||
知名度 | 高い | 低い | ||
社会的信用度 | 高い? | 低い? | ||
資 金 調 達 |
社債 | ◯ | ◯ | |
転換社債型新株予約権付き社債 | ◯ | ✗ | ||
金融機関の融資 | ◯ | ◯ | ||
個人・法人の出資 | ◯ | ◯ | ||
新株発行 | ◯ | ✗ | ||
ベンチャーキャピタルの出資 | ◯ | ◯ | ||
株式上場 | ◯ | ✗ | ||
M&A | ◯ | ◯ |
「合同会社は怪しいしやばい。後悔するからやめとけ」と言われる理由
設立する前に調べてみたところ「合同会社はやめとけ」とまわりから言われるケースがあるようです。
その理由は下記。
- どうせ後で株式会社を設立するから
- 株式会社と比較すると費用が安くダサいから
- 社会的信用度が低いから
- 資金調達の選択肢が減るから
- 利益配分が自由なので社員間でトラブルが起こるから
長期的に見たときに、株式会社でしか利用できないメリットを享受するのであれば合同会社を作らずにいきなり株式会社で設立したほうが良いかもですね。
株式会社のメリットを活かす予定がない方や、合同会社のデメリットをさほど感じない方は圧倒的に合同会社がおすすめです。
合同会社が「やばい」とか「怪しい」とか言われる1番の原因は知名度でしょうね。
実際、合同会社の中には僕のように個人事業から移行したばかりの小さい会社が多いのは事実です。名だたる大企業で合同会社形態をとるのは、外資系以外は少なめです。
結局、なぜ合同会社にしたのか?
僕が手掛けている事業は、企業に対して取引が発生することがなく、基本1人なので維持管理コストも合同会社の方が便利だからです。
対企業向けの事業をしていたら株式会社を設立していたと思います。
▼合同会社にした理由
- 後で株式会社にする予定が無いから
- 設立と運営の費用が安いから
- 対企業の取引はないから
- 社会的信用度がそれほど必要ないから
- 社員は増やさない自分だけの会社だから
- 役員の任期があると面倒だから
- 上場することはないから
- 「代表社員」はちょいダサだけど「CEO」で良いから
- 金融機関の融資しか使わないから
上記の点を考慮して合同会社にしました。
最近では、AmazonやApple、Google,Facebookなども合同会社として知られており、また株式会社も1円から作れるようになったため、合同会社だから社会的信用度が低いなということはあまり感じません。
確かに知名度は低いので「合同会社ってなに?」という方はいます。
ただ、同じように「有限会社って何?」という方もいますし「株式会社は知ってるけど、その他の会社形態の違いはよくわからない」という方がほとんどだと思います。
その程度の認識なので、サービスの運営元が合同会社か株式会社かを気にする一般消費者は意外と少ないです。
会社なのか個人なのかを気にする一般消費者は多いような気はしますがね。
設立の流れ
登記が完了し法人番号を取得するまでやることは多いですが、一つ一つ着実にこなしていきましょう。
法人設立については主にマネーフォワード会社設立を利用して手続きを進めました。
「無料ではじめる」のボタンから案内に沿って進めて行きます。
外部専門家の定款認証もあるため、始動までは1週間以上はかかると思ったほうが良いです。
同時並行で進めておくと良いのが下記です。実際に僕が利用したサービスを載せておきます。
- メールアドレス:Gmail(Google Workspace)
- 電話番号:050Plus
- 登記用住所:GMOオフィスサポート
- 銀行口座:GMOあおぞらネット銀行
- クレジットカード:セゾンプラチナ・ビジネス
- Webサイト:①サーバーとドメインはmixhost、②テーマはAffinger
- 会計ソフト:freee
- 名刺や配布チラシ:Canvaでデザイン→ラクスルで印刷
- 印鑑:法人印3本セット
この中で一番難易度が高く、時間がかかるのが法人の銀行口座の設立ですが、1つ目の銀行口座はGMOあおぞらネット銀行がおすすめです。
実績がないのにいきなりメガバンクにいくと、審査で落ちる可能性が高いからです。(僕は某緑銀で落ちましたw)
GMOあおぞらネット銀行の特徴は下記です。
- 他行宛振込手数料145円で安い(設立1年未満なら月20回まで無料)
- ビジネスデビットが同時発行できて経費の管理がしやすい
- 事業計画書だけでも審査申し込みは可能。
- 登記住所はGMOオフィスサポート で申し込みOK
また、後ほど紹介するバーチャルオフィスのGMOオフィスサポート の契約特典に、「事業計画書のサンプル」が置いてあるのですが、それを利用して事業計画書を作成して申し込みができます。
法人のクレジットカードは決算書の提出など個人よりも審査が難しいのですが、デビットカードならすぐに作れまして、経費管理も最初から法人用で決済できるのでラクです。
法人登記用としてGMOオフィスサポート のバーチャルオフィスがおすすめなのは下記の理由からです。
- 初期費用がかからない(月額費用12ヶ月分のみ)
- GMOあおぞら銀行の法人口座開設で使える事業計画書フォーマットがもらえる
- 法人登記ができて月1650円(税込)。キャンペーンで3ヶ月分無料
DMMオフィスなどもありますが、バーチャルオフィスの中では初期費用がないGMOオフィスサポート がトータルで見ると一番条件が良かったです。
よくある質問
大変だった点はありますか?
基本的にはマネーフォワード会社設立の法人設立に全ての手順がわかりやすく掲載されているため、流れに沿って進めれば誰でも難なく進められます。
時間がかかったのは
- 法人の登記申請に個人の印鑑証明書を用意すること
- 同時に法人の印鑑届書をPDFにすること
- 銀行口座開設時の事業計画書作成すること
この辺です。印鑑届書のPDF化は、コンビニのスキャナーで十分ですが、コンビニのスキャナーでできるPDFはバージョンが1.3です、
しかし、申請にはPDFの1.4〜2.0にする必要があり、オンラインで変換しました。ひと手間必要です。
法人名はどうやって決めましたか?
本記事をお読みの方は、おそらくこれにしたいってのが3個くらい候補はあるはず。
その中でも
- 他の同業種の会社とかぶらないようにする
- Webサイトのドメイン(〜.com)が取得できる
- 取引相手が覚えやすくシンプルな名前にする
このあたりを意識すればよいのではないでしょうか。僕が気をつけたのはこれくらいです。
個人事業から始めたほうが良いですか?
まだ何も事業運営をされたことがない方は、個人事業から始めるのがおすすめです。
個人事業でも開業自体はfreeeを使えば無料でさくっとできるし、経理や手間が少ないので維持コストも少ないです。
個人でできる事業をいきなり法人でやる必要はないです。
名刺に記載する肩書はどうしましたか?
株式会社でいうところの「代表取締役」は、合同会社では「代表社員」です。
会社に詳しくない方は「代表社員ってなんや?」と思われるのと、「社員」なのであまりかっこよくないので、僕は「CEO」にしています。
合同会社でもCEOという表記でOKです。